明日もまた もう一度

小学校教員の備忘録

自然体で、自分の中から出てくる関わりをそのまま出す

相変わらず反応薄味である。

 

リアクションに関して、聴き手の作法として

あ…ああ!

い…いー!

う…うーん?

え…えっ!

お…おおお!

 

などと、リアクションを促すものの

結局

分かりきっていること

さして興味のないことには

大したリアクションは起きないのだ。

劇団員のようにリアクションできる子達に仕上げることもある程度は必要だと思う。良い聴き手の多いクラスは心理的安全性も高くなり、発言も活発になり、学びも多くなると考えるからだ。

ただ、子どもたちを劇団員に仕上がることばかりではなく、素のリアクションを引き出す努力が第一に優先したいところだ。

 

さて、授業のこともさることながら、まだまだ生活そのものが安定しない時期である。みんなお互いを伺っていて、出方を見ている時期だ。

そんな中、本日から給食、掃除、6時間授業の3セットである。

そりゃきつい。

「今日から6時間授業ですが、今どんな気持ちですか?」

朝の会で尋ねると

「なんだか、疲れそうだなあって…」

と、何人かの子が答えてくれた。

 

そう。6時間、集団で過ごすのは疲れる。

未知の文化の中に身を投じる。

それは、担任も然り。

 

疲れのせいにしてはいけないが、子どもを怒鳴ってしまった。

給食当番を終え、教室に戻ると掃除の進捗具合が芳しくない様子が入ってすぐにわかった。

そんな中、私に興味を持って話しかけてくれた子どもが、教室についてもまだおしゃべりをやめず

「ねーねー、先生って子どもいるん?」

イラッときてしまった。そのキャラ嫌い。何その聞き方。である。

「ごめん、もう掃除始まってるから、また後で」

「え、そんなこと言ったらキリがないですやん」

やりとりが全く成り立っていないのだが、その時は自分が圧倒的な正論を言っているのだから、とにかくつべこべ言わずにやれ!という苛立ちと

長年連れ立った友人のような馴れ馴れしい絡みに、拒絶反応を示してしまった。

「あのね、今みんな掃除やってるよな?

 こうしてお喋りしている間にもやってくれてんだよ。」

「…はい」

彼は先程までと違い、真剣な面持ちで、目が泳いでいる。十分、事態を察知し、自分が虎の尾を踏んだことを理解していた。ここでやめておけばいいのに、追い討ちをかけてしまった。

「分かったら、しゃべってないでとっととやれ!!」

このダメ押し怒鳴りは完全に必要なかった。

不愉快な思いをした分、完膚なきまでに相手の自尊心を打ち砕き、二度とこのようなやりとりをしたくない、という思いがあった。そして、それとは別にもっと追い詰めて泣かしたれ…という、なんとも不気味でジメジメした嗜虐心もそこにあったと思う。

うん。これは疲れのせいだ。

去年も4〜5時間目に、こういう苛立ちを子どもにぶつけてしまう失敗が多かった。

多分、私はお腹が空いている時、ご飯を食べた後、先生らしいことは、何一つしたくないのだ。

腹減ったー!といって、ダダをこねたいし

ご飯食べたから眠い〜と言って眠りたいのだ。

それが出来ずに、つまらないやり取りに時間を取られるのが我慢ならないのだろう。

こうして書き連ねると、いよいよ教師に向いていないし、実に利己的でしょうもない人間に思える。が、問題はそこではない。

今はそういう自分だと仮定して、そういう自分と、どのようにして付き合えばクラスの子どもと今日のような悲劇的な絡みをしないで済むのか考えることが、事態を好転させる鍵だと思う。方法は以下の3つが考えられる。

 

①4,5時間目は、重たい授業は入れない。

→本日は重たい授業を入れなかった。

②子どもに自分の特性を話し、理解を求める。

③補欠に入ってもらう。

 

本日、既に①を実行していたので、②を実行してみるか…。うーむ、勇気がいる。

ただ、今日のように怒って自分の苛立ちをぶち撒けることはやめて、とりあえずアイメッセージでお願いすることを心がけよう。おお、極端な3択を考えたら、第4の選択肢が湧き出てきた。

煮詰まった時の対処法として、選択肢を考えることはよいかもしれない。

 

さて、話を今日のできごとに戻す。

掃除は5時間目が始まる時間に食い込み、私は不機嫌の局地にいた。

「んーー。今日の掃除はみんなの本気?全力?」

掃除に全力な子どもたち、というのもなんだか不自然極まりないが、こんな聞き方をしてしまった。

その後は長々と話をしたが、要するに

 

①掃除中に休むなんてあり得ない。

②掃除の目的は、自分たちの教室をきれいにすることなんだから、自分で考えて行動しろ。

③先生が掃除をしろというから、やる。そういう客でいるな。

 

こんなところだが、あまりに話が下手すぎて、伝わっていなかった気がする。

明日また、伝え直すか。

 

ただ、子どもたちも気を遣ったのか、5時間目の理科の時間はわずかだったが、いいリアクションがいくつか、ほろほろと出てきた気がする。

なんだかなー。

 

とにかく、冷静さを欠いてしまうとダメだな。

 

子どもに伝えたいこと。

お願いしたいこと。

 

それらをうまく整理して、子どもたちを抑圧することなく伝える。

それは、きっと目の前の子どもたちをよく捉えねばなかなか成し遂げられないだろう。

 

曇りなき眼で見定める

 

結局、そういう話になるのかも。