明日もまた もう一度

小学校教員の備忘録

こちらの要望を全て聞いてくれたのね。ありがとう。ごめんね。

「おはようございます!」

教室に入るとそこは異世界であった。

 

わざわざ、私の前に来て、一礼しておはようございますを言う子もいた。

 

異世界召喚

 

そんな言葉が頭をよぎる。

 

さらに

「あ、これやってあげよ…」

自分のものではない自己紹介カードを教室後ろの、掲示コーナーのクリアフォルダーに粛々と入れる子もいた。

 

そして…

「お願いします」

と、健康観察票をもってきて、私がチェックすると

「ありがとうございます」

と、頭を下げて去っていく。

 

子どもたちは痛々しいほどにこれでもかというほど、昨日の私の欲求不満を満足させてくれた。

 

私はもう、ご機嫌で

「おお、おはよう!ありがとねえ」

などと、せっせと健康観察票にチェックをしていく。

 

朝の会の話も

授業も

終始リアクションがあった。

 

2時間目の体育

その場で思いついたグループ対抗障害物リレーでは、協力と熱狂が。

 

3時間目の算数

超絶苦痛な1億の以上の数について、教科書通りの流れで流して

「もっとやりたい!次の時間もやりたい!」というリピーターが現れ。

 

4時間目の国語

白いぼうしの場面分け。

グループでの議論。それでもどこで分けるのか、紛糾したときに

「松井さんと女の子役を決めてその場面の再現をしてみたら場面の切れ目がわかるんじゃない?」

と持ちかけると役者志望の子がクラスの5分の2くらいが手を挙げた。

3パターンくらい演じさせるも大盛り上がり。

 

5,6時間目は読書。

私は、寒々とした不安を感じることなく

1日を終えられた。

 

 

子どもは大人のあやし方を知っている。

 

 

昨日、私は子どもたちにタダをこねた。

緊張と束縛と焦燥に駆られた子たちが平和的な解決に向けて、今朝から動いてくれた。

 

なんか、ごめんよ。疲れたでしょう。

明日は先生が頑張るからね。